伏黒 恵(ふしぐろ めぐみ)

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呪術師東京校二級

呪術廻戦 伏黒恵(ふしぐろ めぐみ)

東京都立呪術高等専門学校の1年生であり、虎杖 悠仁(いたどり ゆうじ)や釘崎 野薔薇(くぎさき のばら)のクラスメイト。高専生時代の五条 悟ごじょう さとる)を瀕死の重傷にまで追い詰めた伏黒 甚爾ふしぐろ とうじ)の実の息子であり、早くから才能を開花させ、高専入学時には既に二級を取得している。

持って生まれた術式は式神使いだが、近接格闘能力の向上にも余念が無く、単独での戦闘とチームでの戦略を適宜に切り替える冷静な頭脳を持つ。

個人情報

等級二級
年齢15歳
誕生日12月22日
出身地埼玉県
身長175cm位
趣味読書
好物生姜に合う物

目次

術式・技


【呪術高専成績評価】
呪術センス9座学10運動神経8

近接格闘

式神使いとしての才能に恵まれながら、それに慢心する事無く近接格闘能力の向上にも積極的に取り組むのが、伏黒の最大の特徴にして長所である。

特に、宿儺に身体を乗っ取られた虎杖が心臓を破壊されて一度死亡した直後は、二年生の禪院 真希(ぜんいん まき)から武器術の指導を受けると共に、自身の「」を武器庫代わりにして呪具を出し入れする方法論を確立する事に成功している。

式神術・十種影法術(とくさのかげほうじゅつ)

伏黒恵(ふしぐろめぐみ) 十種影法術(とくさのかげほうじゅつ)

伏黒が操る式神術はオーソドックスな「形代」(かたしろ)を用いるものではなく、両手で「動物の形」を作り、壁や地面に映った「影絵」に呪力を付与して具現化させるという独特の術式である。

その発動に際しては、以下の条件が伴う。
  1. 同時に具現化できる式神は二種類まで。
  2. 具現化した式神が完全に破壊された場合は、二度と具現化する事は出来ない。
  3. ただし、破壊された式神の特性や力は、他の式神に引き継ぐ事が可能である。
「十種」と謳うからには全部で10種類の動物を式神化できるものと思われるが、現在のところ、実戦での使用が確認されているのは以下の6種類である。

①玉犬(ぎょくけん)・白、黒

十種影法術(とくさのかげほうじゅつ) 玉犬(ぎょくけん)・黒 十種影法術(とくさのかげほうじゅつ) 玉犬(ぎょくけん)・白
 文字通りの「白い犬と黒い犬」であり、実際の警察犬や猟犬同様に、様々な用途に使用できる最も利便性の高い式神。当初は二匹同時に具現化させる事が出来たが、少年院での戦いに於いて特級呪霊に「白」を破壊された為に、以後は「黒」しか具現化する事ができなくなっている。

ただし、「白」の敏捷性や攻撃力を「黒」に上乗せする事は可能となっており、その状態は「渾」(こん)と呼ばれている。

②蝦蟇(がま)


 人間一人を丸ごと飲み込む事が可能な大きさの「蛙」であり、実際、少年院での戦いに於いて救出した釘崎を蝦蟇の腹に収める形で搬送している。ただし、本来的には「舌」を伸ばして敵の身体に巻き付け、拘束するという使い方がメインである。

③大蛇(おろち)

十種影法術(とくさのかげほうじゅつ) 大蛇(おろち)

 文字通りの「大きな蛇」であり、敵に咬みついてダメージを与えつつ、その場に拘束するという利便性の高い使い方ができる式神であるが、虎杖の身体を乗っ取った宿儺に破壊された為に以後は使用する事が出来なくなった。

④鵺(ぬえ)

十種影法術(とくさのかげほうじゅつ) 鵺(ぬえ)

 玉犬の次に伏黒が多用する式神であり、狒々(ひひ)のような顔を持った鳥の姿で出現する。頭から尻尾の先までの全長は人間と変わらない程の大きさであり、実際に人間一人を乗せて飛ぶ事もできる。

また、呪力を電気に変換して身体に帯電させた状態で敵に体当たりをする事により、電気ショックによるダメージを与える事ができる。

⑤満象(ばんしょう)


 まさしく、動物園に居る象(ぞう)の式神であり、大きさも実物とほぼ同じである。口から大量の水を放出する事により(ダメージこそ与えられないものの)敵に強制的に目を閉じさせたり、術式の発動を邪魔したりと、いわゆる「ジャミング効果」を与える事が出来る。

ただし、呪力の消費量が大きいらしく、この満象を具現化している間は他の式神を出す事はできない。

⑥脱兎(だっと)


 これも読んで字のごとく兎(うさぎ)の式神であるが、満象とは逆に20匹以上の個体を一度に具現化できる。ただし、攻撃力は異様に低く、本物の兎がぶつかった程度のダメージしか与える事はできない。

渋谷での虎杖との共闘に於いて、ダメージを「あべこべ」にする術式を用いる呪詛師、栗坂に対しては功を奏したが、本来的にはどのような状況を想定して組み込まれている式神なのか、判然とはしない。

⑦円鹿(まどか)


 文字通りの「鹿」の式神であるが、他の式神とは違って攻撃能力が無い代わりに、反転術式による術者への治癒を行う事ができる。なお、この円鹿は伏黒自身(の意思)ではなく、伏黒の肉体に受肉して”乗っ取り”を果たした宿儺によって呼び出された。

⑦貫牛(かんぎゅう)


 獰猛な「水牛」の式神であり、常に”突進”による直線的な攻撃しかできない代わりに、対象との距離が離れれば離れるほど攻撃が成功した際のダメージが増加する。この貫牛も伏黒ではなく、宿儺によって呼び出された。

八握剣・異戒神将魔虚羅(やっかのつるぎ・いかいしんしょうまこら)


 この異戒神将魔虚羅(以下、魔虚羅と記述)は未だ調伏の儀式が完了していない為、他の式神の様に安全に召喚し、命令を下す事はできない。

ただし、「調伏する為に呼び出す」事は常時可能であり、偽夏油と数多くの呪霊、呪詛師たちが結託して巻き起こした”渋谷事変”の際、連戦に次ぐ連戦で呪力を使い果たした伏黒が呪詛師の重面 春太(しげも はるた)に遭遇した際に呼び出された。

「布瑠部由良由良」(ふるべゆらゆら)という召喚呪文を唱える事によって呼び出された魔虚羅は異形の大男の姿をしており、右手の甲には大剣を縛り付け、その背中には船の操舵輪のような大きなリングが付いている。

それぞれの効果は以下の通り。
  1. 大剣・・・対呪霊に特化された剣であり、実際に対戦した宿儺に「俺が呪霊なら あの一撃で 消し飛んでいたな」と言わしめるほどの威力を持つ。
  2. リング・・・敵から何らかの術式を伴った攻撃を受けた際に回転し、以降、同じ術式からはダメージを被らなくなるという「適応」の特性を持つ。
特に恐るべきはリングの適応効果であり、半端な攻撃では即座に適応されてジリ貧に追い込まれてしまうと判断した宿儺は、初見の攻撃で回復不可能なほどの大ダメージを与えて一気呵成に決着するべく、領域”伏魔御廚子”(ふくまみずし)を展開する。最後は特級呪霊の漏瑚(じょうご)を倒した際にも用いた炎の術式”開”で止めを刺した。

領域展開・嵌合暗翳庭(かんごうあんえいてい)

それまで、領域展開を扱う事が出来なかった伏黒が術師として大きく飛躍したのは、虎杖、釘崎と共に挑んだ「八十八橋」(やそはちばし)での戦いである。

そこで遭遇した呪霊は、かつて少年院での戦いで微動だにする事も出来なかった特級呪霊と瓜二つに似通った姿をしており、(事前に知る由もなかったが)やはり「宿儺の指」を取り込んでいた。

案の定、呪霊の攻撃によって数秒間、気絶してしまうほどの実力差を見せつけられた伏黒は、かつて虎杖の身体を乗っ取った宿儺に対して出しかけた「布瑠部」の構えを取り、決着を図ろうとする。

しかし、その瞬間、やはり宿儺との戦いの際に指摘された「宝の持ち腐れだな」という言葉が意識を横切り、布瑠部の構えを解いて”新たなる影のイメージ”を脳内に構築し始める。

かくして、構築したイメージに呪力を注いだ結果として出現したのが、この「嵌合暗翳庭」である。

領域が展開されると、薄暗い洞窟のような場所に、まるで「影が水溜まりになったような地面」が現れ、その水溜まりから無数の「蛙の形をした影」が現れる。その無数の蛙が呪霊の足にまとわりついて動きを封じる事はもちろん、その蛙の上に伏黒自身が乗って移動しながら攻撃する事も可能である。

残念ながら、この時は呪霊が放った呪力の放射によって領域は破られてしまったが、その直後、呪霊自身の影に潜り込んでいた伏黒が、背後から心臓を突き刺して勝利している。

今後、伏黒自身の更なる呪力の向上と術式の精密化によって、この領域展開がより完璧なものになる事が期待される。

掌印


伏黒が領域を展開する際に手で結ぶ印は、「薬師如来印」(やくしにょらいいん)と呼ばれる形である。

性格・体質・生い立ち


・実父である甚爾は禪院家の出身であり、元は「禪院 甚爾」、つまり真希真衣の従兄弟にあたる人物だった。しかし、天与呪縛てんよじゅばく)によって呪力が完全に「ゼロ」であった為に落ちこぼれ扱いされて育った経緯があり、「自分の子供には恵まれた人生を送って欲しい」という願いを込めて息子に「恵」と名付けた。

ところが、恵の母であった女性が急逝した後、甚爾は小学一年生であった恵を置いて別の女性と駆け落ちしてしまった為、禪院家に引き取られる手筈となっていた。更に、後に判明したところによると、引き取ると言うよりは甚爾が禪院家から借りていた多額の借金の「担保」として差し出される形であった。

時を前後して、一度は甚爾に殺されかけた五条が、甚爾自身が最期に残した言葉から幼い恵の存在を知り、将来、呪術師になる事を条件に高専の方から甚爾の借金を建て替える事により、恵の身柄を預かった経緯が明らかになっている。

禪院家当主に

渋谷での呪術テロに於いて禪院家第26代当主である直毘人なおびと)が死亡した事を受けて、予め用意されていた遺言状が開封された。その結果、伏黒 恵が27代目当主として就任する事となった。

偽者の姉

羂索が構築した大規模な呪力集積システムである”死滅回游”の東京第1結界(コロニー)に於いて、泳者(プレイヤー)としてマーキングされてしまった姉の津美紀つみき)をこのゲームから離脱させるべく、恵は一旦、津美紀をコロニー内に招き入れてから、

「泳者は身代わりを結界外から招き(中略)死滅回游から離脱できる」

というルールを追加する事により、津美紀の保身と離脱を推し進める。

しかし、実際には、津美紀は”覚醒タイプ”ではなく”受肉タイプ”の泳者であり、その肉体は”万”(よろず)と名乗る昔の術師に乗っ取られていた。

宿儺の受肉

津美紀の肉体が昔の術師に乗っ取られていた事が発覚し、恵だけでなく、その場に居た虎杖や来栖までもが混乱する中、その隙を突くようにして、宿儺が虎杖と交わした”縛り”である「契闊」(けいかつ)を発動する。

これにより強制的に表に出て来た宿儺は、虎杖の肉体の小指を呪物化した上で引き千切り、恵に無理矢理飲み込ませるという暴挙を断行する。この結果、宿儺の魂と意識は虎杖の肉体を離れ、恵の肉体を新たなる”器”とした。

台詞

声優:内田 雄馬


「呪いってのは普通 見えねえんだよ」
もしもの時 俺にはアイツを始末する責任があります
「呪術師として どんな人達を助けたいですか?」

公式人気投票

投票総数得票数順位
第1回163,066票21,193票第2位
第2回97,860票21,193票第1位

初登場


【第1巻】第1話「両面宿儺」


特級呪物である”宿儺の指”を回収する任務を受けた伏黒は、虎杖の母校である宮城県仙台市の杉沢第三高校に来ていた。しかし、事前情報では校庭に設置された百葉箱の中に呪物が保管されている筈だったが、実際には虎杖が所属する「心霊現象研究会」のメンバーが既に中身を持ち去った後であった。