人々が古来より絶望的に怖れてきた”火山”に対する想念が集積され、呪霊と化した存在。同じ特級呪霊である真人(まひと)と同様に人間の言葉を自在に話すが、性格は火山のイメージ通りに直情的であり、正面から敵を捻じ伏せる戦い方を好む。
人間社会の転覆を悲願とする真人や花御(はなみ)、陀艮(だごん)といった他の特級呪霊達と共に、”偽夏油”を相談役に迎えて行動する。
目次
術式・技
炎
掌から文字通りの炎を放出する事はもちろん、視界の範囲の壁や地面に人間と同じか二倍程度の大きさの”ミニ火山”を出現させて、その噴火口から炎を噴出させる事もできる。ただし、対象が呪力による防御が可能な術師である場合、一撃で必殺するほどの威力は担保できないらしく、陀艮が倒されて領域から解放された直後の七海 建人(ななみ けんと)に対して放った際にも、七海はなんとか持ち堪えて生き延びている。
火礫蟲(かれきちゅう)
漏瑚自身の頭頂の開口部分から、嘴(くちばし)の尖った甲虫のような式神が複数体放たれ、それが対象に触れると大音量の”鳴き声”を発して聴覚を麻痺させた後に爆発する。領域展開・蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)
領域が展開されると、活火山のイメージ通りに炎が噴き出す岩山が対象を包囲する。この時点で内部は相当な高温になり、呪力によって何らかの防護策を講じない限り「並の術師」では戦いを継続する事すら出来ずに焼死する。また、この状態に於いては炎を纏った溶岩を「必中」の術式と化して対象にぶつけて、「熱」と「質量」の双方でダメージを負わせることができ、やはり呪力によって防御しない限りは逃れる事が出来ない(ただし、五条 悟はこれを防いでみせた)。
極ノ番・隕(ごくのばん・いん)
漏瑚が領域展開を用いずに、通常技の範囲で行使する事が出来る最大術式。人間の身長の約7~10倍ほどの大きさの岩石に炎を纏わせ、読んで字の如く降り注ぐ隕石のように上方から敵にぶつけ、熱と重量の双方でダメージを与える技である。もちろん、人間の術師に対してこれが放たれた場合、五条以外には防ぐ事は難しいと思われるが、両面宿儺(りょうめんすくな)は余裕の態度でこれを躱してみせた。
領域展延(りょういきてんえん)
一度は領域の押し合いで五条に敗れた漏瑚が、呪霊としての矜持に懸けて編み出した「対 五条戦の切り札」とも言える技術。通常、領域は特段の設定をしない限りドーム状に”展開”されるが、それでは五条に押し返されてしまう為に、漏瑚は領域を展開させない状態で、なおかつ五条の「無限」を中和する方法を考えた。その結論が、領域を展開させずに”液体のような状態で五条の無限に流し込む”という方法論であり、若干のタイムラグこそ生じたものの、見事に五条の無限を中和して通常の呪力防御に切り替えざるを得ない状況に追い込んだ。
性格・体質
・偽夏油と行動を共にする特級呪霊達の中でも、特に強く人間に取って代わる事を願っていた。
・当初の計画では五条 悟の封印に失敗した場合に備えて、両面宿儺の「器」である虎杖 悠仁(いたどり ゆうじ)を”生かさず 殺さず”の状態で温存する予定であった。
しかし、渋谷での呪術テロ本番の際、虎杖をどうしても殺したい真人と意見が分かれ、保持していた宿儺の「指」(計十本)を虎杖に飲み込ませ、交渉材料を用意できぬままに強制的に宿儺を出現させる。
最期
当然の事ながら、”呪いの王”とまで呼ばれた宿儺が快く協力してくれる筈もなく、逆にウォーミングアップを楽しむかの如き強襲を受けた結果、渋谷の街を半壊させる程の大規模な術の応酬を繰り広げ、最後は宿儺の”炎の矢”によって祓われた。台詞
声優:千葉 繁
「矜持が傷ついたか?」
「今の人間は やはり紛い物 真実に生きておらん」
「宿儺といえど無傷では済むまい」
公式人気投票
投票総数 | 得票数 | 順位 | |
第1回 | 163,066票 | 1,437票 | 第20位 |
第2回 | 97,860票 | 380票 | 第22位 |
初登場
【第2巻】第10話「雨後」
夏油(偽)と協力関係を結ぶ上での当座の行動方針を話し合う為に、花御と陀艮を連れて街中の喫茶店に入って行った。